「食べたくて買ったキウイが酸っぱくてすぐに食べられない」という経験はありませんか？
実は、キウイは酸っぱくても自宅での保管方法を工夫すれば甘くすることができます。
キウイとリンゴの特性を活かした簡単な保存方法で、短時間でキウイを甘くすることができるのです。
この記事では、キウイの種類や選び方、リンゴを使ってキウイを甘くする方法について紹介します。
購入時の参考にしてください。
キウイが酸っぱい理由
スーパーで買ったキウイが酸っぱいのは、追熟が十分でない場合が多いです。
キウイは農家で収穫された時点では固くて酸っぱく、食べ頃ではありません。
一度収穫されたキウイは追熟させてから出荷され、スーパーに並びます。
スーパーで売られているキウイは基本的に食べ頃ですが、追熟が足りない固いキウイも混じっていることがあります。
そのため、固くて酸っぱいキウイを買ってしまうことがあります。
追熟とは何かご存じですか？
多くのフルーツは常温保存すると甘みが増して柔らかくなります。
常温保存とは、室温が15℃〜20℃くらいの場所で保存することを指し、これを追熟と呼びます。
キウイ、マンゴー、バナナ、メロン、洋梨などが追熟できる代表的なフルーツです。
スーパーで食べ頃のキウイを見分けるポイントは、キウイを縦に握って柔らかいと感じるものを選ぶことです。
固いキウイを買ってしまっても、常温保存すれば甘くなりますが、甘くなるまでの期間は確認が必要です。
すぐに甘くしたい場合には、リンゴを使う裏技があります。
キウイをリンゴで甘くする理由と方法
キウイを早く甘くするには、リンゴと一緒にポリ袋に入れて保存する方法があります。
リンゴにはエチレンガスという成分が含まれており、このガスは果物や野菜の成熟を促進する役割があります。
エチレンガスは果物を甘くする効果があるため、リンゴと一緒にキウイを保存することで、キウイの追熟を早めることができます。
バナナやみかんもエチレンガスを放出しますが、リンゴは特に多くのエチレンガスを出すため、リンゴを使うのが最も効果的です。
ただし、市場に多く出回っている「ふじ」りんごはエチレンガスをあまり含んでいません。
エチレンガスが多い品種としては、「ジョナゴールド」「津軽」、青リンゴの「王林」などがおすすめです。
キウイは一年中スーパーで手に入るフルーツですが、実は多くの品種があります。
品種によっては最初から糖度が高いものもあるため、知識があると購入時に役立ちます。
キウイの原産地は中国で、20世紀初頭にニュージーランドで品種改良が行われ、世界中に広まりました。
「キウイ」という名前は、ニュージーランドの国鳥であるキウイに由来しています。
現在、日本でよく見られるのは緑色の果肉を持つ「ヘイワード」という品種です。
輸入品だけでなく、国内産のキウイも多く流通しており、国内で品種改良されたものも増えています。
例えば、日本で新たに誕生した品種には、細長い俵型で甘味が強い「香緑（こうりょく）」、果肉の中心が赤い「レインボーレッド」、果肉が黄色の「さぬきゴールド」など、色や形にバリエーションがあります。
キウイはビタミンCを豊富に含むフルーツであり、品種によって糖度が異なります。
そのため、旬のキウイを選ぶ際にはこれらの知識が役立つでしょう。
キウイの種類
「ヘイワード」
出回り時期：12月〜4月
糖度：12%
世界で最も広く生産されている一般的な品種。大ぶりで、甘味と酸味のバランスが良い。
「ゼスプリゴールド」
出回り時期：11月〜12月
糖度：19%
ニュージーランドのゼスプリ社が開発した品種。細長く、ほとんど毛がないのが特徴。酸味が弱く甘味が強い。
「レインボーレッド」
出回り時期：10月下旬〜12月初旬
糖度：18%
中国系キウイから品種改良されたもので、ヘイワードより小さく、甘味が強いのが特徴。表面に毛がなく、果肉の中心が赤い。
「香緑こうりょく」
出回り時期：11月中旬〜3月下旬
糖度：14.5%〜15.5%
香川県のオリジナル品種で、流通量が少ない珍しい品種。甘味が強く、最上級品は「スウィート16」として出回る。
「さぬきゴールド」
出回り時期：10月下旬〜11月下旬
糖度：13.5%〜14.5%
香川県のオリジナル品種で、流通量が少ない。黄金色の果肉で、一個の重さが200g前後あり、世界最大級。甘味が強く、メロンのような食感が特徴。
「さぬきエンジェルスウィート」
出回り時期：11月
糖度：18%〜20%
香川県のオリジナル品種で、糖度が非常に高い。一般的な桃が14度、マンゴーが15度と比べても甘い。
「魁蜜かいみつ」
出回り時期：12月初旬
糖度：不明
中国原産で、リンゴのような形から「アップルキウイ」とも呼ばれる。成熟すると非常に甘くなる。生産量が少なく、市場で見かけることは稀。
「ゼスプリサンゴールド」
出回り時期：3月下旬〜12月
糖度：17.5%
俵型で外皮の毛が薄く、鮮やかな黄色い果皮が特徴。果汁が多く、フルーティな甘味がある。ゼスプリ社の品種改良品。
他にも、一口サイズで糖度が20%と高い「さぬきキウイっこ」や「ミニキウイ（別名ミニキウイ、ベビーキウイ）」などがあります。
これだけ多くの品種がありますが、市場で見かけないものもインターネットを通じて直接農家から取り寄せることができます。
まとめ
キウイは未熟だと酸っぱいことがあるため、購入後に追熟が必要な場合があります。
リンゴから放出されるエチレンガスを利用することで、キウイの成熟を早めることができます。
キウイとリンゴ（ジョナゴールド、津軽、王林）をポリ袋に入れて常温で保存することで、追熟が進んで甘くなります。
酸っぱくて食べにくいキウイも、1日置いてラップで包んで保存するだけで甘みが増します。
また、すぐに食べたい場合は柔らかいキウイと、自宅で追熟させるための固いキウイをそれぞれ購入するのも良い方法です。
